TOMOYA SAKAI

酒井 智也 TOMOYA SAKAI

酒井の陶芸作品における創作の動機は、「アイデンティティ」という普遍的でありながら個人的な感覚を探求することで人間存在の本質を理解しようする試みにある。アイデンティティとは、自我によって統合されたパーソナリティが,社会および文化とどのように相互に作用し合っているかを説明する概念であるが、その概念と密接な「記憶」をテーマに制作している。

彼は、人間の「人格」、そして「世界とはこういうものだという世界観」は、記憶から成り立つものと捉えており、記憶こそアイデンティティの複雑な形成過程における主要因と洞察する。作品を通してこれらの記憶を掘り下げ、人間存在の本質を理解しようとしているのだ。酒井の代表的なシリーズではこれまで、「個人、他者、時代、信仰、生命の記憶」を粘土とロクロ技法により、抽象的なイメージとして具現化してきた。

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